すごく退屈な映画と、すごく面白い映画を見たので感想書く。
『ストーカー』(1979年ソ連、原題:СТАЛКЕР)
入れば何でも願いが叶うという部屋を、案内役(ストーカー)、作家、物理学者の三人の男が探す話。
一応SF映画らしいけど、内容は「芸術家気取りの鼻に付くカメラワーク」と「説教」だけ。
どーだどーだ綺麗だろー、という場面がずーっと続く。
それがやっと終わったと思ったら、今度は深い意味があるように思わせて特に内容のない説教。論争。
これが交互に延々160分続く。最後までしっかり見た自分を本当に褒めたい。
共産主義の悪い部分をぎゅっと凝縮したような映画でした。とにかく退屈だった。
同じように退屈な映画として、よくキューブリックの「2001年宇宙の旅」が挙げられるけど
あちらは極力説明を減らして想像の余地を多く残してあるのに対して
こちらは「説教」で全部説明してしまっているので、全く想像の余地がない。
それでいて退屈なんだから、もうどうしようもないというか…。
この映画で唯一面白かったのは、チェルノブイリ原発事故を彷彿とさせるようなゾーンの描写。
映画の公開が1979年、原発事故が1986年だから偶然なんだけど、ちょっと興味深い。
『ミスト』(2007年アメリカ、原題:The Mist)
ラスト5分の後味の悪さが凄まじいということだけは知ってたけど、なかなか見る機会がなかった映画。
極限状態に置かれた人達の行動が圧巻。あのイカれた宗教おばさん、滅茶苦茶腹立つw
でも、クリーチャーに食われた人がいるのに頑として聞き入れない黒人を見て、この話を思い出しました。
ある大学生グループが山奥の民宿に泊まった。
ごく普通の大学生で、霊感があるわけでもないし、まして幽霊を信じている奴なんて一人もいない。
でも夜中、トイレに立った一人が、慌てて部屋に戻ってきてこう叫んだ。
「トイレで幽霊を見た!」
グループは10人。何人がその話を信じたと思う? せいぜい半分?
正解は全員。みんなその話を聞いて震え上がった。疑う者は一人もいなかった。
だから何だってわけじゃないけど、ちょっとは人の話聞こうよ、黒人サン…。
宗教が絡んだアメリカ映画は嫌いだけど、この映画はいかにも狂っててよかった。
そんで俺は、原作がスティーブン・キングだということを、エンドロールで知りました。
うーんもっと早いうちに見ておくべきだった…。
それにしてもラストが本当に酷いw
こんなオチにする必然性が全くないあたりが後味悪くて面白かった。
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